2011年11月13日日曜日

Currency Wars - The Making of the Next Global Crisis

先の記事で取り上げたJames Rickardsさんの新刊"Currency Wars"がアマゾンUSから今日届きました。

今本を読んでいるところです。現在の米ドルを基軸通貨としたペーパーマネーシステムの崩壊が始まっているのはいつも書いていることですが、Chapter最終章には、以下の4つのシナリオが考えられるとあります。

1、米ドル基軸通貨から世界の通貨のバスケット制度
2、SDR (Special Drawing Rights, IMFが1960年代から発行している国家間の決済をする通貨)を基軸通貨とする。
3、Gold Standard (金本位制度)に戻る。
4、世界の通貨、決済システムの完全な超大混乱

1については、米ドル以外の通貨もペーパーシステムだし債務、貿易赤字の解消にもならないので一番可能性が低い。

2は世界の政府(特にG20)、官僚、金融機関等に支持されるけれども、結局は米ドルからグローバル通貨になるだけで問題解決とはならない。

3が一番安定するけれど、実際に実施基準をするための研究等が現在まったくされていない。(方法はいくつかあり、たとえば米ドルの流通量に合わせてGOLDの基準をつくるのか、世界のその他の国の通貨の流通量、GOLD保有量を計算にいれるかなど。)

1,2,3の状況を考えると可能性が一番高いのは4です。しかし世界が大混乱したあとには、3に移行せざるを得ないことになるでしょう。もしくは、大混乱がさらに悪くいく方向(世界戦争など)も十分考えられます。

James Rickardsさんにこの本の日本語での翻訳、出版について連絡してみようかな。日本がおかれた状況について日本のみんなが気付いていないことがとてもとても心配です。

天然資源、食糧、軍事力がなく、1000兆円の借金を抱える日本への影響はおそらく日本史上最大の危機を迎えることになるでしょう。危機はもうそこまできている。時間がない。

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